研究目的
日本仏教は、仏教学、歴史学、思想史学をはじめ、文学、美術、建築等、多く
の分野に関わりを持ち、人文学の中でも豊かな研究蓄積がある領域であると思わ
れます。しかし近年、とくに研究の細分化が進み、異分野の研究者同士で成果を共
有できず、全体像を描くことも困難になってきています。
研究を新たな段階に進めるためには、個別の課題に取り組むだけでなく、さま
ざまな分野の成果を総合化する努力が、学界として必要です。本研究は、その
先駆けとして、教学と歴史学の専門家を中心に、広い分野の研究者との共同研究
を進め、概説書刊行を企画します。さらに海外の研究者にも参加を呼びかけ知識を
共有し、日本の豊かな研究成果を積極的に海外へ発信するとともに、海外研究者
の最新の研究を国内に紹介し、バランスのとれた学問的交流の達成を目指します。